検索結果に著作権は存在するのか ~検索結果まとめoutloger~

最近、とある投稿でoutlogerというサイトからの流入が目につく。調べたところ、検索結果を人が取捨選択し、キュレーションした後の結果を”まとめ”として提供するサービスのようだ。

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アクセスしてみると検索→クリック選択→題名入力→出来上がり!という最小限の手間で、”検索結果のまとめ”を作成することができ、かなり高速だ。

”巣箱”となるサービスを提供し、”ミツバチ”たる他人に確認させて”まとめ”という名の人力キュレーションをさせる。そして、その”蜜蝋”としての成果物をホットリスト化・インデックス化することで、役立たないサイトを間引いた本当に必要な検索結果を利用者に提供し、対価を得るというモデルのようだ。

一つ前の投稿で2chまとめサイトの仕組みを図解したときに、昨今のITサービスと相似していると述べたが、右図のように文字を変更しただけのoutloger版の図を見てもらえれば、そのように感じた理由もわかるだろう。

今回はそういったビジネスモデルについての話ではなく、掲題の通り、検索結果を利用(カンニング)して検索サービスを提供してもいいのか?という話。

そのような疑問を感じたのは、以前、Googleが自社の検索結果をBingがカンニングして検索結果に反映していることを非難していたのを思い出したからだ。

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Googleのクロール頻度は非常に高いもので他社の追随を許さず、サーバに凄まじい投資をしていることが伺える。そんなコストをかけて出している”検索結果”という成果物をカンニングして、改良した検索結果を自分でサーバ投資することなく提供することが許されるのかどうか…と、普通は考えてしまう。だが結局は、非難することはあっても特に訴訟するようなことはなかったので、問題ないと考えていいのかな。

そもそも、検索エンジン自体に残るキャッシュやスニペットなどの一部文章の引用やサムネイル利用に関する著作権考察などでも、こんな感じのレベルで書かれたりしてるものだが、法律はなく研究段階だ。これはその検索結果をさらに利用する場合にあたり、少なくとも日本では法的解釈が追いつかない。

というわけで、グレーゾーンということでFAなのだろう。また、今回の例について言えば、掲載している広告もGoogleのものなので、Bingと違って利益還元されるわけだからGoogleに損はないだろうし、本筋の権利者である本文をスニペット引用されている者の多くは、上記のような小難しい考察を文部科学省の分科会でしていることなど気にしないし、Googleに文句を言わない程度に問題を感じないことだろう。

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ところで、検索結果のまとめというサービス自体については、冒頭の図に示す基本モデルに沿っていて、割とよくできている。勉強に作ったのだそうだが良い教材だな。参加者全員に有用であることがサービスの基本だ。

”まとめ”のPVを有用かどうかの指標としてキュレーションをきかせ、ホットリスト化してているし、検索結果の”まとめ”にはzenbackによる関連付けがされており、”まとめ”ましとTwitterに流している様子もうかがえる。またFacebookベースのコメント欄もあり、落書きの少ない実名ベースのエンゲージメント(コメントの書き込み)も望める。

ただ、まとめた後に有用な情報が検索に上がってきたとしても反映されないので、”まとめ”の鮮度落ち対策が必要だろう。また、恣意的に順位を変更したり、togetter同様に作為的な”まとめ”結果が作られるたりする可能性もあり、たべログじゃないが業者に利用されてしまうという負の面も出そうだ。

今回、outlogerから俺のブログに流入してきている検索結果のまとめ例をみても、たまたま俺のサイトが一位に入っているからこそ俺が気が付く程度にクリックされたのだろうし、ぶっちゃけ、そのように順位変更した”まとめ”を有用なサイトとセットにしてガンガンつくれば、下手な鉄砲も数打ちゃ当たるだろう。

サイト情報を調べる限りでは利用者は未だそれほどいないようだが、利用者が増えるようなら対策が必要になるのかもしれない。そして、Googleの検索結果が素で有用であればあるほど、人の目視チェックによるキュレーションが不要となるわけで、このサービスが流行るかどうかはGoogleエンジニアの手抜き加減次第といったところか。


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